不動産トラブル【16】契約不適合責任(免責特約)

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地中から廃棄物!買主から損害賠償請求を受けています。

Question

不動産業者Zは、賃貸建物及び敷地の売買を仲介しました。売買契約書の特約では、①もともと定められていた「本物件の品質が契約の内容に適合しない場合に履行の追完、代金減額、損害賠償、解除の責任を負う」および「契約不適合責任を引き渡し時から2年間とする」という条項を「破棄する」と記載するとともに②「現況建物で売買する」と記載していました(以下、「特約①」「特約②」)。

ところが、建物の賃貸借終了後に買主Aが建物の解体工事をしていると、地中から大量の廃棄物が見つかりました。これを受け、Aは売主Bに対して契約不適合責任に基づいて損害倍書を請求しましたが、Bとしては前記特約を理由に損害賠償責任を負わないと考えています。Bは前記特約にかかわらず、損害賠償責任を負わなければならないのでしょうか。

Answer

契約不適合を理由とする損害賠償責任の免除が契約内容となっていない限り、損害賠償責任を免れないでしょう。

契約不適合責任とは、売買目的物の種類・品質・数量が契約の内容に適合しない場合に、売主が買主に対して負う責任の事です。令和2年4月1日施工の民法改正によって、従来の瑕疵担保責任が契約不適合責任へ変更されましたが、改正民法の下においても、契約不適合責任に関する特約が規定されている場合があります。本事案と同様の特約が争点となった場合の事例では次のように判断しています。

特約①について、瑕疵担保責任に関する契約条項が民法の原則に対する特約という位置づけであったことから、その契約条項を破棄するという事は、特約を排除し民法の原則通りに扱う趣旨であると解釈しました。すなわち、瑕疵担保責任に関する契約条項を「破棄する」といだけ特約しても、民法上の瑕疵担保責任を排除する効果まではないとされました。特約②は「現況建物」で売買するという条項であるため、少なくとも土地に関する瑕疵担保責任に何らかの効力を及ぼすものではないとされています。従って契約不適合を理由とするBの損害賠償責任の免除が契約内容となっていない限り、Bは損害賠償責任を負わなければならないと考えられます。

契約不適合責任等の免除という効力を生じさせるためには、「現状有姿」の文言だけでなく、民法562条に定める場合における担保の責任を負わないという旨を明確に記載することが必要です。

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