こんな悩み解決します!
- 「売出価格」っていくらにすればいいんだろう?
- 買主様から値引きを要求されたりするのかなぁ?
- 売却を急いでるんだけど「売出価格」のポイントは?
“いざ売出し”となった場合、『いくらで売出しを始めるのか』ということが重要となります。
仲介業者に査定を依頼し、その「査定価格」を基に「売出価格」を設定することが一般的となっていますが、最終的に「売出価格」を決めるのは売主様ご自身です。
「売出価格」を設定するうえで、下記の内容はしっかり押さえておきましょう。
「売出価格」=「成約価格」ではない
実際の販売活動の中で、購入希望者からの意思表示は「買い付け証明書」もしくは「購入申込書」と呼ばれる書面にて仲介業者を通じ売主様に伝わります。この書面には、
- 購入(希望)価格
- 購入条件(例:現況有姿)
- 支払い条件
・ 手付金の額と支払日
・ 残代金の額と支払日 - 融資(住宅ローン)利用予定の有無
※ 有の場合には融資利用額と借入先金融機関 - 契約締結(希望)日
- その他の希望条件
等が記載されます。
一般的に、この「買い付け証明書」が提出された順番で購入希望者に売主様との契約交渉権が発生することとなります。この「買い付け証明書」という書面は、あくまでも購入希望者側の売主様に対するオファーのための書面ですので“売出し条件のとおり記載されている”ということは殆どありません。
例えば、売出し条件は「古家付の土地売買」であったものを「売主側が建物を解体して更地にしてくれれば購入する」というオファーや、土地の売買対象面積を「登記簿上の面積」としていたものを「売主側が測量を行い、境界確定作業まで完了すれば購入する」といったオファーを買主側がしてくるケースもあります。
このような買主側からのオファーの中で圧倒的に多いのが「値引き」に関する要望、業界用語で言う「指値交渉」です。
中古売買の場合、殆どのケースでこの「指値交渉」があると考えた方がいいでしょう。
“その物件が相場と比較して高いか、安いか”ということよりも、買主様は心理的に“お得な買い物をしたい”と思いたがるもので、そのお得感を得るために一回目のオファーの段階では“これくらい値引きしてもらえたらなぁ”というチャレンジ的な「指値交渉」を入れてくるケースが多くあります。
その「指値交渉」を受けるか受けないかは売主様の判断となりますが、当初の「売出価格」に『指値交渉が入ると予測した幅の部分』を持たせているかどうかで、オファーへの対応の仕方も全く変わってきます。この『幅の部分』をどの程度「売出価格」に持たせるかどうかは、売主様のご事情によっても違ってきます。
ある程度「長期」での売却を考えている
売却物件自体に市場性が十分あり、売主様にも早期に売却する理由等がなければ、当初の「売出価格」は売主様の売却希望価格(仲介業者の「査定価格」との間に著しいズレがない範囲内であること)に、買主様側から「指値交渉」が入りそうな金額を上乗せして「売出価格」を設定することが理想的です。特に売却物件に商品力がある場合や、同時期に販売される競合物件が周辺地域内に少ない場合は、当初の「売出価格」を多少高めの「チャレンジ価格」に設定してみるのもいいでしょう。しかし、ここで大切なのは“あまり長い期間チャレンジしすぎない”ことです。相場価格よりも高い価格で売却できる可能性が高いのは売出し開始から2週間程度で、その期間を過ぎると逆に販売できる好機を逃しかねませんので、状況を見ながら適時、「売出価格」の調整が必要となります。
早期の売却を希望している
“買い替え等の理由で、いつまでに売らなければいけないという理由がある”
…等のご事情で、ある程度の早期売却をお考えであれば、当初の「売出価格」に必要なことは『他物件と比較した際の割安感』です。最低いくらまでなら売却可能か?という価格を押さえ、なるべくその価格に近い「売出価格」を設定することが早期売却への近道です。早期に売却したい理由を買主様に明確に伝えることによって、買主様側に価格に対する割安感を持っていただきやすくなり、「指値交渉」が入る幅を抑えることになるケースもあります。何よりも『売れるタイミング』を逃さないことが大切です。
購入申し込みを受けるうえで価格以外に重要な要素
買主様から購入申し込みが入った際、多くの売主様は購入申込価格にばかり目が行きがちです。確かに買ってもらえる金額が高いに越したことはありませんが、ここで注意しなければならない要素は『買主様の属性』です。『買主様の属性』とは、職種・勤務先・勤続年数・年収・自己資金…等といった買主様個別の要件のことです。
たとえ「売出価格」そのままの金額(=満額)で申し込みが入ったとしても、その申し込みをした買主様が“融資が利用できるかどうか分からない”という状況であれば、申込価格の高さの重要性は薄れます。仮に申込価格に100万円の「指値交渉」が入ったとしても、属性の良い買主様で既に金融機関より融資の内諾が下りている、または現金購入といった条件であれば、売却価格が低くなったとしても、こちらの買主様を選ぶほうが安全です。
属性の良くない買主様を申込価格の高さで選び契約したが、いざ住宅ローンの申し込みをしたところ審査に通らず、契約が白紙解除になったというケースは実際に多くあります。
契約から融資の審査結果を待つまでの間も売主様自身のローン支払い等のコストは発生します。また、審査結果を待っている間、販売活動が行えない『期間の損失』は、取り戻すことが出来ないリスクになります。
最終的に売却をする価格を決断するうえで、『買主様の属性』も重要な要素の一つです。「引渡の出来ないリスク」が低い買主様であれば、リスクが低い分、売却価格を下げるという決断も時には必要になります。
弊社では、お客様のご要望をお聞きし、周辺の取引事例資料などを元に「売出価格」を決定します。メール・お電話でのご質問も承っておりますので、お気軽にご連絡下さい。