不動産コラム【R5/5/17】 建築のポイント:宅地

公開日:

カテゴリー:

住まいに関する建築のポイント【土地(宅地)・建物の基礎知識】第一回:宅地

「不動産は分かりにくい」とよく言われますが、正しく理解するためには、多方面の広範囲な情報を集め解釈する必要があります。

ここでは、4回にわたって建築に関する基礎知識を見ていきましょう。                                                                                                               

1)宅地

宅地を選ぶ際、一般的には日当たりや街並み等を見て良い宅地かどうかを見分けたりしますが、不動産の歴史を知ることは今後利用していくうえで重要となります。

宅地開発では、沼地の埋め立て、山間部や丘陵地の開拓、また工場跡地などを転用・造成することも少なくありません。新たに宅地造成された住宅地の中には、排水が悪く湿気がこもったり、地盤の不当沈下が起こることがあります。工場跡地などでは、土壌汚染により生活や健康を脅かす可能性も皆無とは言えません。

他にも、地形・地盤、公共施設、供給処理施設、商業施設などの状況、また、各種法律上の規制などについても留意する必要があります。

 

(地盤の強さについて注意が必要な地形)                                                

  • 山麓部

 過去の土石流や土砂崩壊による堆積、あるいは地すべりなどによってできた地形には、斜面崩壊や地すべり等の危険性があるので注意が必要です。

  • 丘陵・台地・段丘

 地盤は安定して水はけもよく、一般的に宅地に適していると言えますが、台地、丘陵の縁辺部は、集中豪雨などで崖崩れを起こす危険性があります。また、切土や盛土により平らにした土地で、土留めや排水工事等の処理が不十分だった場合、豪雨や地震などの自然災害に弱く、不同沈下や崩壊、地すべりのおそれもあります。

  • 低地

低地は、洪水や津波、高潮、地震等の自然災害に弱いので、宅地に適しているとは言えませんが、扇状地の微高地や自然堤防、古い天井川などは、比較的危険度が低いので宅地として利用することは可能です。

  • 干拓地・埋立地

干拓地は、宅地に適しているとは言えません。埋立地は、比高が数メートルあり、護岸工事などがしっかりされていれば宅地として利用可能ですが、工場、倉庫、公園等としての利用を優先するほうがよいでしょう。

 

  

一言で宅地といっても、数多くの情報を元に正しく読み解いていく必要がありますね。

次回は『 2) 建物の構造・工法』 です。

大分の不動産売却のことならオンリーワンへ★